沖縄のコザと世界をつないで70年。 これまでも、これからも《プラザハウスショッピングセンター》

沖縄のコザと世界をつないで70年。 これまでも、これからも《プラザハウスショッピングセンター》

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歴史文化

放送日:2024.06.24 ~2024.06.28

初回投稿日:2024.07.02
 最終更新日:2024.07.02

最終更新日:2024.07.02

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2024年の今年、創業70年を迎えた沖縄市にあるプラザハウスショッピングセンター。
その歴史を振り返ると、1954年、アメリカ統治下のコザ市(現・沖縄市)に、外国製品を販売する「プラザハウス」と、沖縄初の広東料理店「月苑飯店」が創業し、続いて化粧品やプレタポルテを扱う「ロージャース」がオープン。日本初のアメリカ型ショッピングセンター「プラザハウス」として、戦後の沖縄における流行や豊かさの象徴となりました。

日本でどこよりも早く「 Levi's」のジーンズを取り扱い、ヨーロッパを中心とした世界最先端のファッションやコスメが手に入るプラザハウスは、沖縄の富裕層マダムたちの御用達でした。

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スタッフたちにとって プラザハウスは特別な存在

1954年のプラザハウス開業と同時に創業した月苑飯店は、初代料理長を香港から招くなど、本格的な広東料理店でした。

復帰前までは、入り口にはカクテルラウンジがあり、まるでアメリカ映画のように将校たちが葉巻をくゆらす姿を間近で見ていたと話すのは、勤続57年になるスーパーバイザーの徳嶺キヨ子さん。

「お客様との出会いや会話で重ねた57年は私にとってかけがえのない宝です。
ここはお客様にとって、デートをした、家族のお祝いを喜びあったなど思い出の場所。その場に立ち合わせてもらえたことは私の喜び。月苑飯店のお客様は私の財産です」

月苑飯店
県民にとって、月苑飯店は、お祝いやハレの日に訪れたいレストラン

徳嶺さん
「プラザハウスは私の原点です」と徳嶺さん

沖縄市で生まれ育ち、県外で仕事のキャリアを重ねた後、沖縄へ戻ることになった座覇啓加さん。沖縄での仕事探しの際、頭を過ったのは「プラザハウスで働いてみたい」ということでした。

子どものころから家族でよく訪れていたプラザハウスは、座覇さんにとって、キラキラと楽しい思い出が詰まった大切な場所。

「昔から憧れのプラザハウスでは、常に新しい情報や本当に良いものに触れる機会を得ることで、もっと勉強したいという刺激をもらえます。仕事はとても充実しています。プラザハウスのお客さまには、私と同じように2代、3代にわたるリピーターの方々が多くて、スタッフとの距離もとても近いなと感じます。

私が子どもの頃からプラザハウスに幸せをもらえたように、今度は私が、お客さまに喜びをご提供できるように頑張りたいと思います」

ロージャース パッサージュ
世界の作り手の顔が見えるいいものとの出合いが楽しい、「ロージャース パッサージュ」

働くスタッフの強い味方 みらいほいくえん

プラザハウスには保育園もありました。子どもたちにとって、プラザハウスはお散歩が楽しい遊び場。将来、子どもたちの記憶に息づくプラザハウスはどんな思い出になるのでしょうか?

保育園
毎日プラザハウスの中をお散歩。雨の日だってへっちゃら。子どもたちの元気な声やかわいい笑顔に、働くスタッフたちは癒されています

プラザハウスの2階にある「みらいほいくえん」は、企業契約ができる「こども家庭庁」所管の企業主導型保育園で、従業員の多様な働き方に応じた保育を提供する企業を支援しており、プラザハウスで働くスタッフたちの強い味方です。

企画戦略部の上地彩さんも、2歳の娘さんと毎日一緒に出勤します。

「仕事中に、プラザハウスをお散歩する娘と出会えたり、お熱が出たらすぐにようすを見に行けますし、安心して仕事にも集中できるのでありがたいです。私は3人の産休をとって職場に復帰しているのですが、プラザハウスは、誰もが働きやすい環境を整えてくれる職場だと思います」

子どもを側で感じながらクリエイティブな仕事に打ち込める職場
子どもを側で感じながらクリエイティブな仕事に打ち込める職場です

インターナショナルな職場

世代や国籍を越えて、さまざまな文化がチャンプルーするのもプラザハウスの魅力。

プラザハウスには、インドネシアやフランス、中国などさまざまな国籍を持つスタッフが働いています。
 
オーストリア出身のフィリップ ラップベルガーさんは、企画戦略室で告知や動画作成を担当。日本語はペラペラ、くったくのない明るい笑顔が素敵です。
 
「僕がプラザハウスに入社して、最初に配属されたのはフードコーナーだったんです。日本語は上手に話せなかたのに、お客さんはそんなことお構いなしに、どんどん話しかけてくれました。沖縄の人は心がすごく温かい。おかげで、日本語も早く覚えることができましたよ」

フィリップさん
新作のファッションを撮影するフィリップさん

プラザハウスに勤めて35年、香港出身の周琳達(シュウ・リンダ)さんは、1Fの「ロージャース ジャルダン」奥のスペースで、オートレーション(裾上げ・お直し)を担当しています。

リンダさんをはじめとするオートレーション部の職人たちは、長くブランドを見つめているため、その特徴を熟知し、さらに顧客の好みも把握しながら、ブランドの意志を崩すことなく、その顧客が求めるスタイルに作り上げていきます。

デザイナーが完成させたスタイルを、顧客の身体に合わせて作り替えるという、リンダさんたちの高い技術は、プラザハウスの誇りでもあります。

「細かい仕事が好きだから、この仕事はとても楽しいです。お客さんがきれいになって、喜んでくれるのがとてもうれしい。これからもお客様に満足してもらえるように頑張ります」

周琳達(シュウ・リンダ)さん
笑顔の素敵なリンダさん。お客様から絶大な信頼があります

町の広場であり くつろげる家

プラザハウスの名前には、町の広場とくつろげる家という思いが込められています。その名の通り、無料の広い駐車場、誰もが集える開放感のある中庭、スタッフとの会話やお散歩を楽しみにしている地域の人も少なくありません。

プラザハウスの知る人ぞ知る日課にラジオ体操があります。

各お店がオープンする前の10時10分ぐらいから、7・8分をかけて、スタッフやテナントの皆さんとラジオ体操、第一・第二を行います。
無料の駐車場に面したスペースで行うので、誰でも気軽に参加できます。毎日楽しみにしている地元の方もいるようです。

ラジオ体操
ラジオ体操の時間になると、スタッフの皆さんが職場から集まってきます

 1Fの中庭には誰でも自由に弾けるピアノがあり、その音色はスタッフや訪れるお客さまたちを癒してくれます。 

半屋外
「半屋外に置いているのに、音が良くてびっくりしました。メンテナンスが行き届いていますね」と、本日のお客様

訪れる人を包み混む プラザハウス

プラザハウスにはさまざまなテナントが入居していますが、2Fにある古典フラ、そして、現代フラを学べるハーラウ(ハワイ語で道場)「Hālau Hula Kalākaua」を主宰する大田エコさんは「1997年のプラザハウスフェアモールのオープニングイベントで、フラを披露させてもらったご縁で、私たちのハーラウをお誘いいただいたんです。この開放的な造りの中庭はまるでハワイのショッピングセンターみたい。ここにくるだけでハッピーな気持ちになれるんです」

レッスンを終えた生徒さんたちは、この中庭でおしゃべりをするのが楽しい時間だと話します。

フラ
大田エコさんのハーラウで、フラを習う生徒さんたち

ゆんたく
レッスンの前も終わった後も、この中庭でのゆんたくが楽しい

誰しもに開放されたまるで公園のようなプラザハウスには、今日も優しい風が吹き抜けていきます。

プラザハウス

住所 /
沖縄県沖縄市久保田3-1-12
TEL /
098-932-4480
Webサイト /
https://plazahouse.net/

沖縄CLIP編集部

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放送日:2024.06.24 ~ 2024.06.28

  • 放送日:2024.06.24

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