琉球競馬「ンマハラシー」開催!

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初回投稿日:2014.11.09
 最終更新日:2024.04.10

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琉球競馬ンマハラシーの第7回大会が、

10月19日に沖縄県こどもの国で開催されました。


 

ンマハラシーとは、走る早さを競う通常の競馬とは違い、

早足する姿の美しさや優美さを競い合う琉球競馬のことです。

琉球王朝時代にお侍さんの娯楽として始まったといわれており、

その後は農民の間にも普及し、豊年祭など行事の際に行っていたそうです。


 

戦後その文化は途絶え、沖縄こどもの国が県内のフォースファームや、

当時のンマハラシーを知る人などと共に、およそ70年ぶりに復活させました。

2012年に初めてこどもの国で行われたンマハラシーは、

今回の大会で7回目となります。

 

琉球王朝時代は、体高が120cm以下の馬で行っていたンマハラシーですが、

現在では天然記念物のヨナグニウマを中心に韓国済州島の在来種サイシュウバ、

ポニーなどが参加しています。

復活当初から、少しずつ出場者を増やし、

今回は県内各地から25組の馬と騎手が参加しました!


 

競技方法は、極めてシンプルで、1対1で100mを“早足”で走ります。

駆け足になる前の“早足”の早さと美しさを競うのがンマハラシーです。

また、駆け足をして4本の脚全てが地面から離れると失格になってしまいます。

勝敗を決めるのは終止、乱れず美しく走りきるかどうか。

この走りをするのには、騎手の技術が問われるんだそうです。


目と目で合図、「次の1周でスタートしましょうね」

 

ここで、ンマハラシーの魅力をいくつかご紹介したいと思います。

ひとつが、”スタートの合図”です。

「よーいドン!」の様なものではなく、馬がくるくると円を描きながら、

目と目で確認したり、声をかけ「では、次の1周で行きましょう」と

騎手同士がスタートのタイミングを決めるんです。


沖縄こどもの国で飼育されているナナミと知花花織に身を包んだ飼育員の山本さん

 

そしてスタートは、馬と騎手との呼吸とリズムが問われます。

息ぴったりでスタートすると馬も人も気持ち良さそうな顔で、パカパカと動き出します。


 

また、ンマハラシーでは側対法という、

右前脚と右後脚、左前脚と左後脚が交互に動く

独特の足の運び方で対戦していました。

今現在では、この側対法ができる馬は少なく、

今回の出場馬の中では、沖縄こどもの国の“ナナミちゃん”しかいません。

 

お分かりになるでしょうか、右前脚と右後脚が上がっているのを!

その姿は、とてもリズミカルで美しいものでした。


 

そして、もうひとつの魅力が華やかに着飾った馬や騎手の方々です。

当時のンマハラシーでは、地域性を取り入れた

伝統的な服装で参加していました。

沖縄こどもの国スタッフは、沖縄市の伝統工芸であり、

平成24年7月に国の伝統的工芸品にも指定された‘知花花織’で出場しました。


 

またモンゴルから来た騎手の方も参加していて国際的にもなって来ている様子。

写真右のイケメンのモンゴル人男性には、黄色い声援が飛んでいましたよ♪


 

さて、ここで今回の優勝馬と騎手の発表です♪

 

うみかぜフォースファームの、

ヨナグニウマのユウナと騎手の大川花音(おおかわかのん)さん!

花音さんは、なんと小学6年生なんです!!

落ち着いた走りで次々と勝ち進み、優勝を手にした花音さんは、

「優勝できて嬉しいです」とひと言。

 

「裾野を広げ、琉球王朝時代のンマハラシーを復活させたい」と

沖縄こどもの国の園長比嘉(ひが)さんも意気込んでいました。

 

琉球王朝時代の風を感じるンマハラシー、

ぜひ一度、観戦してみてはいかがでしょうか。

 

※今年は2024年1月21日(日)に開催されました。

 

沖縄こどもの国

住所 /
沖縄県沖縄市胡屋5-7-1
電話 /
098-933-4190

沖縄CLIP編集部

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