美しい自然浜で行われる伝統の「名城ハーリー」(糸満市)

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初回投稿日:2019.06.10
 最終更新日:2024.03.27

美しい自然浜で行われる伝統の「名城ハーリー」(糸満市) クリップする

旧暦の5月4日は(2019年は新暦の6月6日)、沖縄県内各地で海神祭のハーリー競漕が行われました。とくに沖縄本島では、自然浜で行われるハーリーが少なくなってきたのですが、糸満市の名城(なしろ/なーぐしく)では昔ながらの自然浜が残る美しい北名城ビーチ(名城西浜)で、ハーリー行事が行われています。名城ハーリーの歴史は、400〜500年は続いているといわれています。

ハーリー競漕の乗り手

名城集落のエリアごとに、南側の「前(メエ)ンティ」(赤)、中央側の「中ンティ」(紫)、北側の「後(クシ)ンティ」(水色)の3つのチームに分かれ、ハーリー競漕を行います。

御願バーリー

まず最初は「御願バーリー」からスタート。海の右手には、聖地となっているエージナ島があります。その小島の前にある海で、前ンティ(赤)、中ンティ(紫)、後ンティ(水色)の3艘のハーリー船が海に繰り出し、海の安全や豊漁を祈願して、ハーリー競漕を行います。

御願バーリー

コースの長さは830メートル。沖にある旗を目印に折り返し、浜に到着してゴールではなく、砂浜を駆けあがり、司会席の前に竹竿でくくりつけれている酒瓶を取ったチームが勝利します。今年の勝者は、後ンティが3連覇しました。後ンティは、名城集落の発祥の地でもあります。

ハーリー

そのほかにも、地域の若者たちが競い合う「青年バーリー」や子供たちの「学生ハーリー」、年齢別や地域の婦人たちのハーリーもあり、それぞれ熱く盛り上がります。

応援

また、熱いのは漕ぎ手だけでなく、地域のお母さんたちの応援も見もので、太鼓を打ち鳴らしながらエールを贈ったり、ときにカチャーシーを踊ったりと、こちらも盛り上がりをみせます。

ハーリー

後半の見せ場は、「門中(むんちゅー)ハーリー」。その名のごとく親戚一門ごとに別れて行うので、これまでのように住んでいるエリア別の色分けでなく、血縁でチームを組み直すので、赤・紫・水色のチームカラーも入り乱れての競漕です。

ハーリー

なので、この写真のようにどこのチームがトップを走っているのか一見わからなくなりそうですが、目には見えない血の繋がりでしっかりと団結してゴールを目指します。

ハーリー

そしてハーリーのクライマックスは、「上(あ)がいバーリー」。1番を競い合うのではなく、エージナ島のウミガナシー(神様)の前を大きく周回しながら、ハーリー歌と共に奉納。とても厳かな光景です。名城の海神祭はこれで終わりではなく、集落内の宗家を回り、ハーリーの報告と1年の区民の平安を祈る行事で最後を締めくくります。

名城ハーリー 北名城ビーチ

住所 /
沖縄県糸満市名城960
日時 /
旧暦5月4日(朝8時頃から)

桑村 ヒロシ(KUWA)

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